8月26日はしろの命日だ。もう13年になる。
あの夏は強烈に暑かった。たしか当時の最高気温の記録を更新したのではなかったか。瀬戸内海の、東京とはまたちがう暑さを味わい、しろと翌日の父の死があったから余計に記憶に残っているのか。
しろはアパートの庭先をふらふらしていた。腹を空かしているようなのでエサを与えると、いつの間にか上がり込んでくるようになった。白い猫だからしろ。野良猫らしいシンプルな名前だ。
もともとは飼い猫だったようだが、とにかく気が強いというか怒りっぽい猫だった。そんな性格だから捨てられたのか、野良猫時代にいじめられてそんな性格になったのか分からないが、甘えてごろごろしているのに、すぐシャアと威嚇する。すぐ怒るけど寂しがり屋で膝の上に乗ったりするけど、またすぐ怒る。まあ猫らしいといえば猫らしい性格ではあった。
しろと父は仲が良くて、シャアと言ったりひっかいたりしつつも嫌いな風呂に入れてもらったり、いいコンビだった。一人で天国に行ったら寂しいからおじいちゃんを呼んだんだよと当時言っていたけど、案外本当なのかもしれない。今頃はぷくも交えて遊んでいるんだろう。なんだかすごくうらやましい。

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