虐殺器官

制作中にプロダクションが倒産して完成に向けて四苦八苦しているというニュースをかつて聞いた覚えがあったが、NerFlixでありがたくも見ることができた。
これ以外にも伊藤計劃の「ハーモニー」「屍者の帝国」をアニメ化するプロジェクトがあったようだが、これらの評判は極めて良くない。唯一この作品だけが評価されている（そのせいかこれだけ配信されている）が、監督の力量は確かだと思う。
原作は極めて難解（すごく面白いけど）だが、この作品はそのエッセンスの抽出の仕方がうまく、原作を読むより主題が明確に伝わってくる。メカデザインもすごくいい。
アメリカへテロの刃が向かないように世界各地に自国内での虐殺を頻発させるなんていう発想はトランプが喜びそうだ。原作を読んだ当時（before　トランプ）よりなんだかえらくリアルな話に感じた。