野木亜紀子脚本以外はなんの期待もなく見始めたが、抜群に面白くて、30分×12本という短さもあって緊急事態宣言に入った直後の三連休の間に見終わった。
1年前に放映されたということだが、まったく存在を知らなかった。だいたいテレ東の深夜ドラマ枠だなんて、せっかく作ったのに見てもらおうと思っているとは思えない。
古館寛治と滝藤賢一のW主演で、ウェイトレスのさっちゃん役の芳根京子(しかしこの婆くさい名前で損してる。可愛いのに)が添え物と当初思わせておいて、実は重要な役だったとは。
野木亜紀子脚本らしくDVとか尊厳死とかセルフネグレクトとかLGBTとか不登校とかの重たい現代的テーマをてんこ盛りしつつ、でも逃げ恥みたいなプレッシャーがないせいか、力が抜けてすごくおもしろかった。コタキ兄弟2人が当然芸達者で抜群に上手いというのはもちろんあるんだけど。
この兄弟、本当に駄目人間で、馬鹿でどうしょうもないおやじなんだけど、誰だって自分は賢いと思っていたって実は愚かなことを平気でやっている。一生懸命だけど愚かで、でも生きていかなくちゃ、マイナーな存在でもここにいていいんだよという描き方にすごく救われる。Amazonプライムビデオで見放題になったので、これからじわじわとブレークすると予想する。

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