2008年8月31日日曜日

『アメリカ第二次南北戦争』 佐藤賢一 光文社

世界史のはじっこの方からとんでもない題材を見つけ出してくる佐藤賢一のことだから、南北戦争はいったん終結したが実は第二幕があったのでした、ということかと思いきやなんと近未来小説!とは。
これだけでびっくり。おなじみ「はん」という捨てセリフが少ないだけ切れがちょっとという感じは否めない。しかしつくづくと日本人は文句言いながらアメリカのことが気になってしかたがないんだよな。
昨日までアメリカの辺境のグアムに行っていたのでリアルでした。

2008年8月25日月曜日

『男坂』 志水辰夫 文藝春秋

同名の短編は収録されていない。老年となり、しんどいよなあとしか感想がない人生を歩んできた主人公たちの物語を総称して『男坂』。女坂だって楽じゃないだろうけど。勾配は緩やかだけど登る高さは同じだから。

2008年8月23日土曜日

『うらなり』 小林信彦 文藝春秋

うらなりから見た『坊ちゃん』とその後日談。どんな風に書いても小林信彦は小林信彦であるということが良く分かる。マドンナと歳をとってから会う場面はいたい。会わなきゃいいのに。

2008年8月20日水曜日

『ユニット』 佐々木譲 文藝春秋

少年犯罪、DVという考えるだにげんなりするテーマと、その主役たちの物語。ユニット、というより相棒、というほうが合うじゃないかと思ったけど。
ふたつのユニットが出来てからラストまでがあっさりしすぎかな。贅沢ですが。

2008年8月18日月曜日

『きみは誤解している』 佐藤正午 岩波書店

角川書店の『野生時代』に掲載した短編を岩波書店から刊行? しかも競輪の話? いったい何があったんだ、という内容とは無関係な感想が。

2008年8月17日日曜日

『白い指先の小説』 片岡義男 毎日新聞社

現代が舞台なのは明白なのだが、この人の小説は60年代や70年代が間違いなく似合う。メールやケータイがなくて連絡を取り合うこと自体がドラマだった頃が。

ウルフェス2008

今年もこねこと行ってきた。10時開場だが9時過ぎには到着して10時15分からのライブショーの順番待ち。しかしマンネリの極みだよなあと思いつつ、今年ではや何年目。こねこが興味をなくすまで後何年だろう。行かなくなったらそれはそれで寂しいんだろうなあ。

2008年8月15日金曜日

『さよならバースディ』 荻原浩 集英社

しんどい話だった。ボノボって可愛いからね。それにしても荻原浩は主要人物を殺しすぎ。生きているままでも同じように感動を与えられるはずと思うのだが。

使い捨てデジカメを買った

今日プラザクリエイトから限定先行発売された「ECOdigi MODE WATERPROOF」を近所の55stationで買った。1980円。50枚撮るとメモリーが一杯になって55stationでデータを吸い出して一枚37円で紙焼きして、データをCDに焼いてくれるという。これは3メートル防水だけど、フィルムの従来型の防水使い捨てカメラが1280円で売っていたので割高感はあるけど、ネガをスキャンしてデータ化することを考えたらこんなものか。
使い捨てとはいいながら、液晶は廃棄されたケータイを再利用したとかで、その辺はぬかりない。しかしこのデザインはなんとかならんか。それと従来型の防水カメラはがっちりプラスチックケースで密封されてるが、これは防水ケースを簡単に外せてしかもパッキンがどうにも頼りない。プールに沈めて大丈夫なのかなあ??? 念のため無事に使い切るまでレシート取っておこう。

2008年8月11日月曜日

『クレオパトラの夢』 恩田陸 双葉文庫

人の記憶や想いはいかに相対的なのか。藪の中、が主題ではない小説でも恩田陸は常に書いている。その通りです。

『うさぎおいしーフランス人』 村上春樹 文藝春秋

村上春樹は昔から脱力系の軽いエッセイを出してきたけど、これもまた。でもギャグの切れがない。

2008年8月10日日曜日

『隠蔽捜査』 今野敏 新潮文庫

なんとも微妙な主人公だ。小説としては筋が通っているからまだいいけど、こんな奴と絶対にかかわりたくない。

一周忌

ちょっと早めに父の一周忌の法要。彼は社会的地位だとか経済的な成功だとかにはとんと縁がなかったが、こうして遠くから親戚が集まってくれるのを見るとつくづくそんなの関係ないと思う。それにしても集まったメンバーを見ると代替わりしたんだと感じる。

2008年8月8日金曜日

『帝都東京・隠された地下網の秘密 2』 秋庭俊 洋泉社

文句言いながら第二弾。「おそらく」の頻度が少ない分面白くなかった。

2008年8月7日木曜日

『帝都東京・隠された地下網の秘密』 秋庭俊 洋泉社

いったい何百回「おそらく」と書いてあるのだろう。「おそらく」と「そんな気がする」だけでこれだけの「物語」が書けるのも才能だと思うが。同じネタでもっとまともに文章が書ける人だったら気持ち良く騙されただろうに。

2008年8月5日火曜日

『民事再生法 要点解説と条文対照』 新日本法規

ああ。

『迅雷』 黒川博行 文春文庫

この人の作品に出てくる犯人ってろくでなしのくせに、頭切れすぎ。おもしろいけどね。

2008年8月2日土曜日

『押入れのちよ』 荻原浩 新潮社

つまねことこねこが実家に泊まりに行き、一人残った僕は民事再生手続きに詳しくなり。いや独り言です。
うまいし、怖いけど直木賞はムリでしょう。この作品では。間が悪かったんですね。